紫外線は、“美容の敵”。シミ・シワ・たるみの原因にもなるので、万全の対策をしたいですよね。
でも、対策をするには、「紫外線が多くなる時期や時間帯はいつごろから?」「曇りの日はどれくらいの紫外線量が降り注ぐの?」など、実際のデータが気になりますよね。
このページでは、気象庁で紹介されているグラフや情報をもとに、月別・時間帯による紫外線量の違い、曇天日の注意点、紫外線の波長(A波・B波)の違いなどをご紹介していきます。
紫外線を知ることで、効果的なUV対策・ケアができるようになりますよ。
UV対策はいつからすべき?季節・時間帯で異なる紫外線量を知ろう
紫外線対策は一年中するのが基本ですが、特に紫外線量が多くなり始める春と、1日の時間帯では朝が盲点になりがち。時期や時間帯によって異なる紫外線量を知って、しっかりと対策したいところです。
紫外線は4・5月も要注意レベル!(月別グラフ)
一年間の紫外線変化がわかるグラフをご紹介します。
札幌と那覇、それぞれの紫外線の強さ(UVインデックス)を表しています。
<札幌市・那覇市それぞれの2012年の日最大UVインデックスの推移>
※UVインデックスとは、世界共通の指標です。
上記グラフによると札幌・那覇ともに、4・5月頃から増え始め、だいたい7・8月頃がピークです(札幌は6月も)。なので、4月~9月は特に念入りな紫外線対策が必要です。
紫外線は朝9時半から「強い」レベルに!(時間別グラフ)
次に、1日の紫外線変化を表したグラフです。
<つくば市(高層気象台)の2010年7月21日の例>
※太線は毎時のUVインデックス。細線は同日の毎時の全天日射量(10秒間積算値)
紫外線のピークは正午頃。これは予想通り通りですが、注目すべきは、9時半頃からすでに「強い」レベルになっていること。
昼頃に慌てて日焼け止めを塗っても、かなり手遅れ。お出かけ前にしっかり塗ることが肝心です。
また、「強い」レベルは14時半過ぎまで続くから、外で活動するならこまめに塗り直しをしたいところです。
紫外線、曇りの日を侮るなかれ!(天気別グラフ)
紫外線は、太陽が出ていなくても(曇りの日でも)降り注いでいます。
快晴の日の紫外線を100%とすると、曇りの日でも約60%、薄曇りの日なんて約85~90%もあるようです!
曇りの日UVケアは必須ですね。
<快晴時のUVインデックスを100%とした場合の天気毎のUVインデックスの割合>
日陰でも「散乱光」によって日焼けする!
太陽光には、「直射光」と「散乱光」があります。
「直射光」は太陽から直接届く光。「散乱光」は、太陽光が空気中の分子や粒子に当たって進行方向を変えながら地上に到達する光。
この「散乱光」が厄介で、四方八方に広がっていきます。たとえ日陰にいても、目で感じる以上に紫外線を受けています。
日傘や帽子だけでは防ぎきれないので、やはり日焼け止めで、肌そのものをガードしておくことが大切です。
紫外線のA波とB波、何が違うの?注意すべきことは?
紫外線には、A波・B波・C波の3種類あります。
ただ、C波はオゾン層で大部分がカットされるので、地上に届くのは、ほとんどがA波とB波の2種類と言われています。
A波とB波、どっちも怖い存在ですが、“油断しがち”という意味ではA波のほうがキケンかもしれません。
というのも、紫外線A波は波長が長いので、雲や窓ガラスを通過します。しかも、肌の奥深くにある真皮にまで到達して、コラーゲン線維を傷つけるから、シワやたるみの原因にもなると言われています。
紫外線A波とB波について、注意点をまとめてみました。
紫外線A波は部屋の中にも届く!
●紫外線A波は波長が長いので、雲や窓ガラスを通過する
●肌の奥深く、真皮に到達して、コラーゲン線維を傷つける(シワやたるみの原因にもなる)
●日焼けすると、(赤くならずに)即、肌を黒くしてしまう(即時型色素沈着)
※A波を防ぐには、日焼け止めの「PA値」がポイントとなります。
⇒「日焼け止めの選び方」を詳しく知りたい人はコチラ
紫外線B波はエネルギーが強烈!
●紫外線B波は日焼けを起こすエネルギーがA波の約600~1000倍も!
●真皮にまでは到達しないものの、表皮には到達し、メラニン色素を生成させる(シミ、シワの原因にもなる)
●日焼けを起こすと、赤くなって、肌を黒くする(遅延型色素沈着)
※紫外線B波を防ぐには、日焼け止めの「SPF値」がポイントとなります。
⇒「日焼け止めの選び方」を詳しく知りたい人はコチラ
美肌を目指すなら知っておきたい、紫外線のコワイ影響3つ
紫外線の恐怖は主に3つあります(シミ、シワ・たるみ、皮膚がん)。
それぞれ、そのように影響するか調べてみました。
シミ(メラニン色素が排出されないのが問題)
肌は紫外線を浴びると細胞を守ろうとして、表皮の基底層にあるメラノサイト(色素細胞)でメラニン色素を作り始めます。
実はメラニン色素そのものは、紫外線の刺激から細胞をガードしてくれる大切な存在です。ただ、本来なら役目を終えたメラニン色素は、肌のターンオーバーによって排出されるのですが、過剰に作られたり老化でターンオーバーが遅くなったりすると、肌に残ってシミになるというわけです。
なので、そもそも「紫外線を浴びない」という根本的なことが大切です。
シワ・たるみ(長年浴びると深いシワに)
紫外線が表皮の奥にある真皮にまで到達すると、皮膚の弾力を保ってくれているコラーゲン線維やエラスチン線維を傷つけてしまいます。すると、肌に弾力がなくなり、シワやたるみの原因に。。。紫外線を長年にわたって浴び続けると、深いシワが刻まれてしまいます。
皮膚がん(DNAが損傷される!?)
紫外線は、細胞のDNAを傷つけてしまうやっかいな存在。紫外線を浴び続けて何度もDNAが損傷されると、皮膚がんになりやすくなると言われています。だから、美容だけでなく、健康面からもUV対策は大切です。
まとめ
いかがでしたか?
紫外線対策は一年中するのが基本で、特に春~夏は強化が必要です。1日の時間帯では朝から要注意レベル。しっかりとしたUVケアが必要となります。
UVケアの定番「日焼け止め」の選び方について知りたい方はコチラもチェックしてみてくださいね。
⇒「日焼け止めの選び方。SPF値・PA値、紫外線吸収剤・散乱剤とは?(UV対策ノウハウ②)」