日焼け止めを選ぶときに、気になるのは「SPF値」と「PA値」ですよね。
でも実際のところ、数値の意味や効果について、知っているようでよくわかっていない、もしくはすぐ忘れちゃうことありませんか?
このページでは、日焼け止めのSPF値・PA値のほか、紫外線吸収剤・紫外線散乱剤の違い、効果的な塗る量などもご紹介します。
日焼け止めの「SPF」や「PA」って何の数値?どう選べばいいの?
日焼け止めには、「SPF50」や「PA+++」といった表記がありますよね。
つい、数値が高いほど良いと思いがちですが、「美肌」ベースで考えるとそうでもないんです。
日焼け止め効果は高いけど、肌への負担は大きくなる。。。美肌を目指すならちゃんと理解して選ぶ必要があります。
「SPF値」は、紫外線B波から肌をガードする時間の指標
SPF50やSPF30などのように、SPFのすぐ後に表記されている数字がSPF値です。
SPF値は、「紫外線B波」によって肌が赤くなる症状を、通常より“何倍”遅らせられるかを表しています。つまり、「SPF10」だと、通常より約10倍、肌が赤くなるのを遅くできるというわけです。
ちなみに、一般的な日本人は、太陽を浴びると約20分後に肌が赤くなるといわれているので、
●SPF10だと、10倍の約200分(=約3時間20分)後
●SPF50だと、50倍の1000分(=16時間40分)後
にまで遅らせられるという計算です。
ただ、人によって肌が赤くなる時間は違うので、あくまでも参考値です。
また、SPF値の表示は最大50迄と決まっているので、それ以上の数値はSPF50+というように「+」が表記されています。
「PA値」は、紫外線A波から肌をガードする効果の指標
「+」記号で表記されているのがPA値です。
PA値は、「紫外線A波」をどれだけ防いでくれるかを表すのですが、効果の目安は下記のように定められています。
PA + 防御効果がある
PA + + 防御効果がかなりある
PA + + + 防御効果が非常にある
PA + + + + 防御効果が極めて高い
SPF値やPA値は、用途やシーンに合わせて選ぶべし!
一般的にSPF値の高い日焼け止めは、油分を多く使ったり、肌に刺激の強い紫外線吸収剤を使ったりしていることが多いので、お肌への負担も大きくなると言われています(もちろん、お肌に優しく、効果の高い日焼け止めもあります)。
近所のスーパーで買い物するとか、ちょっとしたお出かけなら、SPF値の低いものを選ぶなど使い分けが大事です。
<用途やシーンに合わせたSPF値・PA値の目安>
●非常に紫外線が強い場所、紫外線に弱い人など SPF50+ PA+++
●炎天下でのレジャー、マリンスポーツなど SPF30~50 PA+++
●屋外での軽いスポーツ、レジャーなど SPF10~30 PA++
●日常生活(散歩、買い物など) SPF10~20 PA+
日焼け止めの、「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」は、どう違うの?
日焼け止めは大きく分けて2種類あります。
「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」です。
どう違うのか、それぞれのメリットとデメリットも調べてみました。
<紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の特徴と、メリット、デメリット>
紫外線吸収材 | 紫外線散乱剤 | |
特徴 | 紫外線を吸収し、肌の上で化学変化を起こすことで肌への負担を和らげる | 紫外線を反射させ、跳ね返すことで肌への刺激を減らす |
紫外線を防ぐ力 | ○強い | △弱い |
肌への刺激 | ×強い(人によっては肌荒れになる) | ○少ない(人によっては肌荒れになる) |
使用感 | △肌が白っぽくなる △ベタベタ感がある | ○無色透明なので白浮きしない ○なめらかに伸びる |
汗落ち | ○強い(汗をかくスポーツ向け) | ×弱い(汗で流れてしまう) |
効果の持続力 | △肌の上で化学変化が起こるにつれ効果が弱まる | △化学変化が起こらないので持続効果は長いいけど、汗に弱いのが難点 |
成分(一般的なもの) | メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、オキシベンゾン、メギゾリル® SX、パルゾールA など | 酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、タルク、カリオン など |
紫外線吸収剤は肌への刺激が強いので、敏感肌の人は「紫外線吸収剤不使用」「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカル」と表示されたものを選ぶといいようです。
日焼け止めの落とし穴!塗る量にご用心!
日焼け止めをどのくらい塗るべきかも調べてみました。
顔に塗る場合、クリームタイプだとだいたい500円玉ぐらいの大きさのようです。
商品に表示されているSPF値は、「国際SPF試験法」で「1c㎡(平方センチメートル)あたり2mg塗る」という基準が定められています。
顔の面積が一般的なシートマスクと同じ約400c㎡として計算すると、
400c㎡×2mg=800mg(=0.8g)
となります。
0.8gはわかりやすくいうと、だいたい500円玉大ぐらいだそうです(クリームタイプの場合)
この基準より塗る量が少ないと「表示されているSPF値の効果を得られない」ということです。
顔の場合、化粧崩れを気にしてついつい薄めに塗ってしまいますよね。そんなときは、こまめにUVパウダーを重ねづけするなどの対策が肝心です。
まとめ
いかがでしたか?
日焼け止めの「SPF値」や「PA値」は、数値が高いほどUVケア効果はあるけど、肌への負担も大きくなる。つまり、用途やシーンに合わせて選ぶことが大事なんですね。
成分的にも肌に負担の少ないものを選んで、UV対策をしっかりしたいですね。
紫外線について知りたい方はコチラもチェックしてみてくださいね。
⇒「紫外線のピーク時間帯は?薄曇りだと85%以上に!?UV対策ノウハウ①」